初めての深夜バス 山形編
〇村のぉ サイコロの旅ぃ
あじです。
前回の旅で完全にひとり旅に目覚めてしまった私は、東北方面で旅をしたいと思っていました。ただ繰り返すのも面白くないということで、何らかの新要素を加えていきたいと考えていたところ…
以前から深夜バスにおみまいされる様を某番組で目にし、若いうちに一度経験せねばと思い、せっかくならと東北6県にサイコロの目を振り分けて旅に出ることにしました。行先に決定したのは山形県。こけしと牛とさくらんぼのところですよね?(無知)
2021年10月。
軽く山形のリサーチをしていたところ丸池様という、透き通って綺麗な池があるらしいことを知り、そこを目的地として旅程を組み始めました。観光する場所というのは調べすぎると期待が先行しすぎて拍子抜けしてしまうことが多々あるので、これ以上のリサーチはやめておきましょう。
はやりものヤバい宣言も明け、今回の旅の起点は上野駅。常磐線沿線民なので(過去形)、とても交通の便がよいです。
今回のメイン、丸池様は山形県でも日本海側で、秋田県境に近いところなので、酒田方面のバスを選択。
バスは3列独立シートで、座席の周囲はカーテンで覆われていて真っ暗なので、ので思った以上に他人を感じない作りになっていました。電車で爆睡できる人なので、バスで寝ることも全く問題ありませんでした。
しかし、物を小分けにするためのかばんを持ってきていなかったのが失敗でした(財布は手元に持っておきたいので)。足元にリュックを置いていたせいで尾てい骨や腰、膝をおみまいされて目が覚めてしまうことに。深夜バスに乗るときは、手提げかばんを持っていきましょう。
~翌日~
朝5:50に余目(あまるめ)駅に到着。明け方ということもありとても寒いです。薄手のパーカーで来たのが間違いでした。駅の待合室内は暖房がきいていて助かる助かる。前日は雨が降っていたようですが、晴れ男が来ればまあこうなりますよね。
陸羽西線で向かったのは高屋駅。幻想の森という、樹齢千年を超えるといわれる杉の原生林があり、CM撮影の現場にもなったようです。ここが最寄り駅ではあるのですが、車かタクシーで行くのが主流みたいです。この時期はバスツアーをやっているシーズンでもあったみたいですが、朝6時半にバスツアーをやっているはずもなく。歩けない距離ではなさそうなので(4kmくらい)、歩きましょう。
爆速で横を通過するトラックにビビるなどしながら、国道沿いを歩くと幻想の森(山)の入り口を見つけました。電車の時間を最優先したのでコンビニを探す暇もなく、高屋駅周辺には食べ物を買えそうなところがなかったので、朝食抜きで山道を登ることに。今冷静に考えると、野垂れ死ぬ危険もありましたね。早朝と旅のテンションでおかしくなっていたようです。皆さんはこういうことをしないようにしましょう。
40分ほど林道を進み、山道を進むと幻想の森に着きました。幹は、大きいもので一周5,6mくらいあったでしょうか。早朝の山の中なので人っ子一人おらず、風に揺れる木々の音と自分の足音しか聞こえない、とても静かな空間でした。
しばらく森林浴(?)をしてから駅へ戻ることに。ここであることに気づきます。
歩いて戻っては電車に間に合わない。電車を逃すと次は二時間後らしく、飲み物も尽きた今、コンビニもない駅前で待てる自信もなかったので約3kmの林道を走って戻りました(あぶない)。
ギリギリ間に合った私は朝食(魔剤)にありつき、次の目的地へ。
吹浦駅から東へ歩くと、田園風景の中に突如鮭孵化場が姿を現します。
ここを目印に奥に進むと、今回は季節外れでしたが梅花藻が見られる川があります。
その川をさかのぼるようにして進み、林に足を踏み入れると、
いきなりこの光景です。唐突に現れた光景にあっけにとられ、しばらく立ち尽くしていました。前回の旅でもきれいだと思う光景は多々ありましたが、思考が止まり、何も感想が出てこないのは後にも先にもこの時だけでした。
地元の食堂のラーメンで昼食を済ませ、真昼の海でしばらく黄昏れた後、宿の最寄り駅からバスを使わず、徒歩で向かうことに。旧加茂隧道という、昔のトンネルをグーグルマップで見つけていたので通ってみようと思ったわけです。
ええ。
では宿に、チェックインが遅れそうな旨を伝えてから来た道(約2km)を戻りましょう。
途中で心が折れてバスを利用し着いた湯野浜温泉は…
砂浜のすぐそばに温泉があります。逆光でわかりづらいですが、真っ白で粒の細かい砂でした。
宿では前回同様、酒と温泉にいいようにやられ、帰路につくのでした。
丸池様はこれまでの二十余年の人生の中で最も印象に残った情景の一つでした。
また今回の旅で歩く楽しさに目覚めた私は、とある長距離歩行計画を立て始める……